BLOG

小売業の店舗運営を効率化するPOSシステムの基礎知識

2024.02.20

【PR】「運用形態別比較表」を入手

POSシステムとは「Point of Sales」(販売時点情報管理システム)の略であり、商品についているバーコードを機械で読み取り、販売情報を収集するシステムです。これを利用することで、顧客の購買データをもとに、個別に最適な商品やサービスを提案したり、クーポンやポイントを発行したりすることができます。

このブログで、小売業に従事する皆様にとってなじみの深いPOSシステムについて、改めて振り返りいったいどんなシステムなのか、ご紹介していきます。

何ができるシステムなのか?

商品管理

商品情報を登録することで、データ上で店舗の商品管理を行います。売上の傾向や在庫数などを管理し、常に新しい在庫数の把握につながります。

データ収集

商品購入後のデータを管理することで、売れ行きをリアルタイムに集計。すぐに売上動向のチェックが可能です。

バーコード管理

バーコードで商品情報をすぐに読み取ることでスムーズに会計を行います。

基幹システムとの連携

POSレジと基幹システムを連携すれば、店舗ごとの売上報告を待たずに本部で売上データの確認ができます。売上情報以外にも、顧客情報や在庫数なども本部と店舗で共有することができ、スムーズな経営管理が可能となります。

複数店舗の管理

複数店舗のデータを一元化でき、各店舗の売上状況をリアルタイムで確認できます。店舗にいなくても在庫数の把握ができるため、店舗間の在庫調整などの判断がしやすくなります。

経営分析

商品ごとの売上管理だけでなく、一緒に購入されたのがどんな商品かなどを把握することで、商品の販売分析が可能です。また、曜日・時間帯別の売上や客層を抽出し、店舗の来店傾向やピークタイムの分析にもつながります。

POSシステムの種類

具体的には、以下のような種類のものがあります。

ターミナルPOS

専用の端末とサーバーで構成されます。高い安定性やセキュリティ、処理速度を持っています。また、レシートプリンターやカードリーダーなどの周辺機器との連携も容易です。長年にわたって小売店で利用され、多くの店舗で使用されています。

パソコンPOS

一般的なパソコンにPOSソフトを入れて利用します。ターミナルPOSに比べて導入コストやメンテナンス費用が安く済みます。また、パソコンの性能や機能を活用できるため、柔軟性や拡張性が高いです。中小規模の小売店や個人経営の店舗に適したPOSシステムです。

モバイルPOS

スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスにPOSアプリを使うものです。インターネットに繋がれば、どこでも利用できるという利点があります。軽量で持ち運びやすく、操作も簡単。移動販売や出張販売などの場面で活用できるPOSシステムです。

ハンディターミナル

小型の端末にPOS機能を搭載したものです。モバイルPOSと同様に、場所を選ばず利用できるという利点があります。バーコードリーダーやプリンターなどの周辺機器を内蔵している場合多いのが特徴です。決済やレシート発行などの一連の作業をスムーズに行えます。レストランやスーパーなどの場面で活用できるPOSシステムです。

タブレットPOS(スマートデバイス型)

POSアプリを入れて利用します。タブレットの画面サイズや機能を活用できるため、操作性や視認性が高いです。カフェや美容院などの場面で活用できるPOSシステムです。

過去の歴史から現代へ

小売店で活用される少額取引の金額表示をする「レジスター」として登場し、時代とともに進化しました。世界最初のレジスターは、1878年にアメリカのカフェ経営者によって生み出されました。 1970年代には取引金額を確認する機能に加えて、詳細な商品管理ができる「POSシステム」がアメリカで開発されました。大手コンビニエンスストアがPOSシステムと同じ時期にバーコードの導入も進みバーコードで商品管理を行う方法が普及していきました。 その後、取引から商品管理までをデータ管理されるようになり、1878年に誕生したレジスターはPOSシステムとして開発・導入が進んだのです。

近年のPOSシステムは、決済や販売状況の記録のほかにも様々な機能が搭載されました。例えば、商品情報を登録しておき在庫を管理したり、バックヤードでは従業員の勤怠管理に使用されています。商品ごとの売れ行きがデジタル化されるなど、データとして活用できるなど、より利便性を増しています。データの分析結果に基づいて、仕入れ量の調整や次期商品の開発などが行われています。

最新動向

これからのPOSシステムは、どのように進化していくのでしょうか。ここからは、POSシステムの最新動向について簡単に紹介していきます。

キャッシュレス決済が普及する

最新のPOSシステムは、各種電子マネーやQRコード決済などのキャッシュレス決済に対応しています。これが決済手段の中心になれば、現金の管理や釣銭の準備などの手間が省けます。また、決済データを分析して顧客の嗜好や購買履歴を把握にも繋がります。また、キャッシュレス決済は、コロナ禍での非接触型のサービスとしても注目。日本では、2020年に政府がキャッシュレス決済の普及を促すためにポイント還元制度を導入しました。その結果、2021年にはキャッシュレス決済の利用率が約30%に達しました。2023年には、さらにキャッシュレス決済の普及が進み、利用率が約50%になると予測されています。

AIやビッグデータの活用が進む

POSシステムは、販売データを収集するだけでなく、AIやビッグデータの技術を活用して、より高度な分析や予測を行うことができます。例えば、顧客の購買履歴や属性を分析して、個別に最適な商品やサービスを提案したり、クーポンやポイントを発行したりすることができます。また、商品の需要や在庫の動向を予測して、仕入れや発注の最適化を行うこともできます。さらに、AIを活用して、レジの自動化や顔認証による決済などの新しいサービスも登場。例えば、中国のアリババグループが展開する無人店舗「Hema Fresh」では、顔認証による決済やロボットによる配送などのサービスが提供されています。

オムニチャネル化が進む

店舗やオンライン、スマホなどの様々なチャネルを統合して、顧客に一貫した体験を提供することがオムニチャネルです。POSシステムは、オムニチャネル化を支える重要な役割を果たしています。

例えば、店舗で商品を見てオンライン購入したり、オンラインで注文し店舗で受け取ることもできます。また、購買履歴やポイントの情報共有も可能。オンラインでのカスタマーサービスやレビューを店舗で活用することもできます。また、オムニチャネル化によって、顧客は自分の好きな方法で商品やサービスを利用し、店舗は顧客のニーズに応えることができるようになります。

日本のユニクロは、オムニチャネル化を推進するために、POSシステムを刷新。ユニクロのPOSシステムは、店舗やオンラインでの購買履歴やポイントを共有するだけでなく、在庫や商品情報をリアルタイムに表示したり、店舗での商品の取り置きやオンラインでの予約や配送などのサービスを提供したりしています。

まとめ

POSシステムは、小売業にとって欠かせない重要なシステムです。導入する際は、自分の店舗の規模や業種に合ったPOSシステムを選ぶことが大切です。導入コストや運用コスト、サポートやアップデートのサービス、従業員の教育やトレーニング、データのバックアップやセキュリティ対策に注意しましょう。慎重に検討し、専門家やベンダーと相談することが重要です。POSシステムの基礎知識を身につけて、小売店の経営を効率化しましょう。

今後も、POSシステムの技術やサービスに注目していきましょう。

【PR】お問い合わせはこちらから

資料請求・お問い合わせ

レジのアウトソーシングや教育など各種サービスの資料をご用意しております。
資料請求・ご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせはこちら

0120-711-336

レジアウトソーシングの株式会社エムアンドアール