移動販売の最新トレンドをご紹介
2023.09.22
店舗ではセルフレジや無人レジが広がるにつれ、接客に人がいらなくなるのでは……と懸念されている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、人の手による接客を中心とする「移動販売」というキーワードは2011年から右肩上がりに需要が増え続けているキーワードです。特に2020年以降はコロナ禍で外出自粛や在宅勤務が増えたことで、自宅近くで利用できる移動販売への関心が高まりました。
この記事では、移動販売のメリットとデメリット、成功事例、今後の展望についてご紹介します。
移動販売のメリット
移動販売には、以下のようなメリットがあります。
- 店舗を持つ必要がないため、初期投資や固定費が少ない
- 場所や時間に制約されず、需要のある場所や時間帯に合わせて販売できる
- 顧客と直接対話できるため、信頼関係やリピート率が高まる
- イベントやフェスなどに参加することで、集客力や知名度を高めることができる
これらのメリットを詳しく見ていきましょう。
店舗を持つ必要がないため、初期投資や固定費が少ない
通常の飲食店や小売店と比較すると、移動販売は車や屋台を使った商売なので、 固定費としての家賃がかかりません。
開業時も初期費用は不要です。
その代わりに、車両の維持管理や燃料代などのランニングコストがかかります。
これらのコストは営業日数や距離に応じて変動しますが、店舗型のビジネスよりも低く抑えることができます。
場所や時間に制約されず、需要のある場所や時間帯に合わせて販売できる
移動販売の場合は立地選びに一度失敗しても、それを教訓に次の場所に行けます。
店舗型の飲食店ではそうはいきません。「お客様の元に出向く」というのが移動販売の最大のメリットです。
また、 時間帯についても自由に選べます。
例えば、朝はオフィス街でコーヒーやサンドイッチを提供し、昼は商業施設でランチメニューを提供し、夜は居酒屋街でおつまみやドリンクを提供するというように、需要に応じて営業時間を変えることができます。
顧客と直接対話できるため、信頼関係やリピート率が高まる
移動販売の最大の魅力は、 販売者と購入者の距離感が近いことです。
販売業者によっては、決まったルートを同じ人が巡回して販売することも多く、顔なじみになりやすいというメリットがあります。
顧客との距離が近いため、顧客のニーズもくみ取りやすくなるという利点もあります。
例えば、商品のリクエストやフィードバックを直接聞くことができたり、商品の説明やアドバイスをすることができたりします。
また、 喜びの声もダイレクトにもらえることもメリットです。
イベントやフェスなどに参加することで、集客力や知名度を高めることができる
移動販売は、イベントやフェスなどに参加することで、集客力や知名度を高めることができます 。
イベントやフェスでは、多くの人が集まりますし、様々なジャンルの移動販売業者が出店します。
その中で自分の商品やサービスをアピールすることで、新規顧客を獲得するチャンスになります。
また、イベントやフェスでは、他の移動販売業者と交流する機会もあります。
他の移動販売業者から情報交換や協力を得ることで、他のビジネスに役立てることができます。
移動販売のデメリット
移動販売には、以下のようなデメリットもあります。
- 車両の維持管理や燃料代などのランニングコストがかかる
- 道路交通法や食品衛生法などの法規制に従わなければならない
- 天候や季節によって売上が変動しやすい
- 競合他社との差別化が難しい
これらのデメリットを詳しく見ていきましょう。
車両の維持管理や燃料代などのランニングコストがかかる
移動販売は、店舗型ビジネスよりも初期投資や固定費は少ないですが、その代わりに 車両の維持管理や燃料代などのランニングコストがかかります 。
車両は移動販売業者にとって最重要資産です。車両にトラブルが起きれば営業できませんし、安全性も低下します。
そのため、定期的な点検や修理を行う必要があります。
また、車両は消耗品でもあります。長く使えば使うほど劣化していきますし、時代に合わせて新しい車両に買い替える必要も出てきます。
また、 燃料代も無視できません。
移動販売は、場所を移動しながら商品を販売するため、ガソリンや電気などのエネルギーを消費します。
特に、冷凍品や冷蔵品を扱う場合は、冷却装置の電力も必要です。
エネルギーの価格は変動しますし、環境問題も考慮しなければなりません。
これらのランニングコストは、移動販売業者の利益を圧迫する要因となります。
そのため、コスト管理は移動販売業者にとって重要なスキルです。
道路交通法や食品衛生法の順守
移動販売は、 道路交通法や食品衛生法などの法規制に従わなければならないビジネスです。
道路交通法では、移動販売車両の大きさや重量、駐停車場所や時間などに制限があります。
また、運転手は運転免許証や自賠責保険証などを携帯しなければなりません。
違反すれば罰金や免許停止などの処分を受ける可能性があります。
食品衛生法では、移動販売で扱う食品の製造や保存、提供方法などに基準があります。
また、移動販売業者は食品衛生責任者を置くことや営業許可を取得することが義務付けられています。
違反すれば営業停止や罰金などの処分を受ける可能性があります。
これらの法規制は、移動販売業者にとってコンプライアンスを守ることを求めます。
コンプライアンスを守ることは、自分自身や顧客の安全性や信頼性を高めることにもつながります。
天候や季節によって売上が変動しやすい
移動販売は、 天候や季節によって売上が変動しやすいビジネスです。
移動販売は屋外で行われるため、雨や風、寒さや暑さなどの天候に影響されます。
天候が悪いと、顧客の外出意欲が低下したり、商品の品質が損なわれたりする可能性があります。
また、天候が急変した場合は、営業計画を変更したり、中止したりする必要があります。
また、 季節 によっても売上が変動します。
例えば、冬は暖かい飲み物や食べ物が売れやすいですが、夏は冷たい飲み物や食べ物が売れやすいです。
また、季節のイベントや祝日によっても需要が変わります。
例えば、バレンタインデーはチョコレートやケーキが売れやすいですが、節分は恵方巻きや豆が売れやすいです。
これらの売上の変動は、移動販売業者にとって予測や対応を求めます。
予測と対応をすることは、商品の在庫管理や仕入れ、価格設定などに影響します。
競合他社との差別化が難しい
移動販売は、 競合他社との差別化が難しいビジネスです。
移動販売は、店舗型ビジネスよりも参入障壁が低いため、同じ業種や商品を扱う移動販売業者が多く存在します。
また、移動販売は場所を移動しながら販売するため、競合他社と同じ場所で営業することもあります。
このような状況では、 自分の商品やサービスをどうやって顧客に選んでもらうかが課題となります。
競合他社との差別化を図るためには、商品の品質や価格、デザインやパッケージの工夫やサービスの面で、顧客とのコミュニケーションやアフターサービスなどの差別化が必要です。
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