小売業の「ヒトモノカネ情報」にみる経営資源の最大化とリスク回避について
2021.01.22
経営資源を構成する4つの要素である「ヒトモノカネ情報」。どの業界でも「モノ・カネ」を生み出すことができる「ヒト」が大切だと言われています。小売業の経営にも多くの「ヒト」が関わっています。
ここでは、小売業における「ヒトモノカネ情報」と、スーパーマーケットの「ヒト」の活用について解説します。
目次
小売業の「ヒトモノカネ情報」とは
小売業の「ヒトモノカネ情報」とは一体どのようなものがあるのでしょう。具体的に見てみましょう。
「ヒト」
小売業では、正社員から、店舗で働くアルバイト・パートタイマー、派遣社員など、さまざまな人材が関わっています。この一人ひとりがヒトであり、各自の業務を遂行して売り場やサービスであるモノをつくり出します。
経営資源であるヒトが企業のサービスを具体的な形にするには、採用・配置・評価・人材教育などが大きく関わっていて、優秀な人材確保が企業の大きな課題となっています。
「モノ」
小売業では、店舗における売り場やサービスなどがそれにあたります。
店舗管理・商品計画・在庫管理など、さまざまな管理・計画によって、モノもヒトがマネジメントしていることがわかります。集客や売上などの企業利益に大きく関わるモノ資源の活用は、これらの戦略によって管理されていきます。
「カネ」
「カネ」とは資金や予算のことです。
カネは企業の営業活動や保守生産管理業務、人材の採用・雇用・育成など、ヒトモノ情報資源全般を動かすために重要です。
小売業でも、販売計画や仕入計画などを活用したカネのマネジメントを行っています。
「情報」
企業における「情報」とは、顧客データや企業独自のノウハウ、地域コミュニティとのつながりなどがあげられます。これらは活用方法により、多大な利益につながる経営資源となる可能性を秘めています。
小売業における接客や店舗管理ノウハウは大切な情報であり、企業や店舗それぞれの強みとなり得ます。
スーパーマーケットの人材教育
ここまで、小売業の「ヒトモノカネ情報」について見てきました。「人材(ヒト)を教育育成し、自社のノウハウ(情報)を伝えることで、より高品質のサービス(モノ)を提供し、企業利益(カネ)を生み出します。」
ここからは、厚生労働省が公開しているツールや業界団体の資格などを元に、スーパーマーケットの人材教育について見ていきましょう。
キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアル
厚生労働省では、15業種のキャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルを公開しています。
その中でも、スーパーマーケット業の職業能力評価シートでは、
- 販売(販売、販売・加工、チェッカー、ストアマネジメント)
- 店舗運営
- 商品開発・仕入れ
- 営業企画
これらの職務によって、販売担当者から統括責任者までを4つのレベルにわけて評価する仕様になっています。
「共通能力ユニット」と「選択能力ユニット」の2つから構成されていて、詳細な「能力細目」と「職務遂行のための基準」によって各自の能力レベルを把握できるようになっており、店長やチーフが人材教育を行うにあたり、評価基準が明確になり個人スキルにあわせた教育の手助けになるなど、体系的な人材育成のためのツールとして活用できるようになっています。
参照:厚生労働省「キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000093584.html
スーパーマーケット業界の検定試験
スーパーマーケット業界では、知識と技術の向上を目指し、業界全体のレベルアップを図ることを目的としたS検(スーパーマーケット検定)があります。
S検の中には、
- ベーシック級・マネジャー級・バイヤー級
- 食品表示管理士検定
- チェッカー技能検定
の資格があります。
お客様と接する機会の多いレジスタッフ(チェッカー)の試験である、チェッカー技能検定の審査基準を見てみましょう。
チェッカー技能検定3級では、一人のお客様のお迎えからお見送りまで、基本の接客応対を審査し、チェッカー技能検定2級では、リーダーとしての知識、指導育成能力を審査します。
取得難易度の高い、チェッカー技能検定1級では、トレーナーとしての知識や業務管理能力、接客応対力を問われます。
参照:S検 http://s-kentei.com/
スーパーマーケット業界では、これら人材育成のためのツールや資格が整えられています。
「人材確保はできるけれども、人材育成や人材管理が大変」と言われているスーパーマーケット業界において、人材育成・管理ができるリーダーやトレーナーの確保・育成が重要な課題であり、これらの課題を解決することが、ヒトモノカネ情報資源の活用の最大化につながると言えるのではないでしょうか。
外部調達できる「ヒト・情報」
「人材育成・管理ができる人材確保」の課題に対応する方法として、業務を一括して委託できるアウトソーシングの活用があげられます。
小売業では、せっかく雇用し教育した人材が辞めてしまうことも多く、下記のような損失や負担が発生します。
- 優秀な人材が辞めてしまう損失
- 人材教育にかけたコストと時間の損失
- 人材の離職により残された従業員が負担する作業やコスト
- 新たに人材を確保するための採用コストの負担
- 新たな人材に対する教育コストの負担
- 入退社ごとに発生する雇用管理の負担
アウトソーシングを活用することで、これらの損失や負担を回避できるのみならず、育成・管理のできる優秀な人材やノウハウを調達できます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は小売業における「ヒトモノカネ情報」と、スーパーマーケットの人材教育について見てきました。
管理・育成できるリーダー(ヒト)を確保することが小売業の課題であり、その課題を解決することがリスク回避のひとつとなり得ます。
損失や負担を回避し「ヒトモノカネ情報」を最大化するノウハウについては、レジ部門のアウトソーシングに特化したエムアンドアールにお問い合わせください。
エムアンドアールではこの他にも小売業界のレジアウトソーシングでご活用いただけるさまざまな情報を公開していますので、ぜひご覧ください。
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